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マンガ: 『そわそわDrawing』ぱれっと2018.3感想

 敢えて言おう、エロいと。


 洋一のスランプ解消のために先生まで含めて総出だった2月号分とは打って変わって、終始洋一と萌葱の二人だけ。
 なんというかこう、終了直前に、一旦わーっと騒がしくなった後で静かに解決に向かっていく展開って、定番ではありますがなんかとてもいいですよね。

 みんなの協力、そして先生の「“描かなきゃ”じゃなくて“描きたい”の気持ち」というアドバイスもあってか、洋一はスランプから脱出できたようです。今回冒頭では、大事な(笑)授業に遅れるくらい、描くために夜更かししたりしてますし、遂には萌葱のデッサンの際に、セーターを描くのが面白そうだから服を着た状態で一回描いてみたい、とも。
 それにしても洋一の絵、そうやって描かれた萌葱がちらっと出てきますが、初めの頃とは別人のようになっていますね。

 そして今回は加えて、もう一つ大きな変化が。
 これまで、まあ洋一がアレだったというのもあるんですけど、遂に萌葱が「ちゃんと裸になれ」るヌードモデルになりました。
 その姿はとても「エロい」。
 つまり、性的な魅力に溢れているということですがそれは多分、洋一が描く、そのこと以外の何によっても儚く壊れてしまう、そんなエロさ。そのためだけに表れたような、そんな美しさ。そのように感じます。

 思えば、萌葱が真の意味でヌードモデルになれたのは洋一の姿を見て、でしょうが、その洋一も萌葱の姿を見て復活した部分が大きいし、そんな風に遡っていくと結局、二人が出会ったからということになりますか。
 今回は最終回の直前ということもあって回想などもあったりしますが、洋一が一言にまとめてくれています。

「千暁さんの持つ雰囲気や色
俺…それにすごく惹かれるんです」
「多分…初めて会ったときから」

 この気持ちがあったからその後の全てがあったような。

 萌葱がちゃんとしたヌードモデルになり、洋一がそれなりの画学生になり、そして多分、洋一が描いた萌葱のヌードをコンクールに出すことで二人の関係は一つの完成を見ることになります。
 しかしそれは、今こうしてやっていることが公になることを意味します。
 そこでどうなるかは想像に難くないのですが、仮にそうなったとして。萌葱の目標はヌードモデルになることでしたが、ではそもそもの目的は何だったか。
 物語の開始当初に自身で語っていますが、それを妨げるものは多分ないんじゃないでしょうか。
 次回、とうとう最終回だそうですが、作風からしてきっと、あまり不穏な展開はないでしょうし(ないですよね?)、大団円のようなので期待して待ちたいと思います。

マンガ: 『やがて君になる 5』感想

 なんか錯綜してて難しいですね。

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 侑は劇の脚本に対し、修正を申し入れています。つまり、

「でもそれって 今の主人公の意思じゃないんじゃない?」

(強調は引用者による)

 今の、つまり侑の知っている燈子。そこに至る理屈はこうです。

「あの主人公は…三つの自分の中にどれか一つ「正解」があると思ってる
正解を見つけて その自分になるべきなんだって」

 ここまではいいとしましょう。この指摘により書き直された結末に対して燈子がちょっと異議を唱えるのも。

 上記の侑の動きがほぼこの巻の冒頭であるのに対し、この二人の衝突が表面化するのは終盤になってからです。
 二人の言い分はこうです。まずは燈子(のモノローグ)。

(あと少しでお姉ちゃんの代わりをやり遂げられる)
(それなのに)
私のこれまでやってきたことが 間違ってるって言いたいの?)

(強調は引用者による)

 次に、侑。

「お姉さんみたいになるために ずっと頑張ってきたのは先輩です!」

 ……あれぇ? なんか同じことを言っているのでは???

 二人がどのように折り合いを付ける(多分……きっと)のかはまだわかりませんが、少なくともこの時点では侑の方が筋が通っているように思います。この言葉の前に侑は、燈子のしていることが間違っているとは言わない、しかし

「ほかに何も無いなんて思ってほしくない」

と言っています。対する燈子は、上記引用で強調したように「私の」と言っているのに、つまり姉の代わりになろうという意思を持つ「私」がいるのに、自分には何も無いとも言っている。まあ、無いからそうしようとしているという理屈ですけど。
 ただ、では言葉が正しい方が正しいのかという問題が控えているんですよねぇ。

 でも、この巻の(本編の)最後で、燈子は極めて重要な判断をしています。それが多分、二人のこれからを決めるでしょうし、それはきっと(読者の私にとって(笑))望ましい形でしょう。

 さて、そういった物語の傍らで二人の人が侑に対し、奇しくもというべきか、似たような感情を懐くようなことになっています。一人は劇の脚本を担当しているこよみ、もう一人は沙弥香。
 こよみは、自身も違和感を持っていた脚本の結末について、どこを直すべきなのかを自分で気付けず侑に指摘されたことに悔しがっています。沙弥香はと言えば、燈子に変わってほしいと思っていつつもその願いを告げたのが自分でなく侑であったことに、これはもう何と表現したら良いのかよくわかりませんが……。

(私は恐れた)
(小糸さんは踏み込んだ)

 その違いに気付いてしまっています。

 ここまで述べたような状況を全部踏まえたうえでこの巻の表紙イラストを見ると、ああなるほど、という感じです。
 総扉にもなっている第23話の扉絵もいいですが、やはりこれ!という感じ。
 侑が男前、という表現をしようかとも思ったのですが、やはりそれは違和感ありますね。そうではない。じゃあどう言ったらいいのかと考えたのですが私の語彙力ではちょっと……。
 物語の開始当初に予想したのとは大きく違う、まさに沙弥香が見たように「踏み込む」侑は、さすがあの燈子が目を付けただけあるとも言えますし、燈子もよく侑を見つけた、とも言えるようなそんな関係だと思います。

マンガ: 最近読んだ漫画 - 2017.12

 漫画のレビューって久し振りです。

とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲(13) (電撃コミックス)
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 単に面白い!ってのもあるんですが、色んなエピソードがあってもやっぱり美琴は美琴だし、結末の「後味」というかそういうところは共通しているので安定の楽しさですね。
 今回の話は美琴がだいぶ単独行動っぽい感じで動いているし、そういう意味でいつもの顔はちょっとお休みかな。まあ、美琴と食蜂のあれこれもまた妖し。
 ちなみに、あれだけの話が展開したのに、一番緊迫感があると思ったシーンはゲコ太についてどう評価するかを読む辺り(p61辺り)だったり(笑)。


 おおっといきなり西片と高木さんの出会いのシーンから始まるじゃないですかこの巻! そしてその次のエピソードもまだ「西片君」と呼んでる頃ですね。
 最後に収録されている話で高木さんの思い切りの笑顔、というか嬉しそうな表情が出てくるのですが、例えば5巻みたいな「してやられた」感じゃなく普通にいい雰囲気です。(元)高木さんのコミックスも出ていますが、そこへ向けて着実に進んでいる感じ。

干物妹! うまるちゃん 12 (ヤングジャンプコミックス)
サンカクヘッド
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 完結!でもすぐになんか始まってるらしい(笑)。
 ただ、海老名ちゃんの話みたいに終わりっぽいエピソードもあるし、

「私達は…「妹」で繋がっていたんだね…」

という多分このシリーズの軸になるいわば本質にも触れられましたし、まあ完結らしいところもありますか。
 あとこれはやはりこの作品らしいなぁと思ったんですが、例のうまる大会議に出席している「元うまる」に絡んで重要なコメントが出てきています。でもそれなのに、そんなのはどうでもいいこととでもいいたいかのようにさらっと流されます。
 こういうところが、実は好きなんですよね。設定とか伏線とかそんな気にするなよ的な。

マンガ: 『からかい上手の高木さん 6 』感想

 相変わらずの高木さん……ですがちょっといつもと違う面も。というか最近そういうの増えてきた?

からかい上手の高木さん 6 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)
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 あと、フィギュア付きもあるよ!


 相変わらずだなぁという感じなのは、例えば最初のエピソード「デート」。駄菓子屋?でカップめんを食べる二人ですが、「デートみたいだね」という高木さん。
 クラスメイトに見られたら、という話になり、西片は否定するから大丈夫だよなどと言ってますが……やってきたクラスメイトは、見て見ぬ振り。そりゃーね(笑)。これじゃ否定しようにも。
 さすがの読みの深さです。

 いつもと違う面と感じたのは二つ。
 一つは、三話もかけて描かれている連作「ウォータースライダー」。中井君、真野さんと四人でプールに行く話です。真野さんは縁結びっぽいジンクスのあるウォータースライダーを中井君と滑りたいと思ってるのですが……。
 真野さんと二人での会話の中で高木さんは、軽口のように西片のことを話します。高木さん、女子にはあまり隠す気がないっぽい?
 というかもしや、女子の間では周知の事実?

 もう一つ。これは、「お悩み」という話。
 ある日、西片は違和感を覚えます。……なんと、高木さんがからかってこない!
 エピソードのタイトルの通り、ちょっと悩みを抱えてたんですが、それがなんと偶然にも、西片のお陰で解決、はしてないけど解消されちゃう。その時に出てきた一言がね。
 ぽろっと出ちゃったという風でもないしからかってる風でもない。
 そう考えるとこの回では、一度もからかってないですね高木さん。

 まあそういうのもある意味では相変わらずと言えるんですが、最後にもう一言。
 この巻では最初と最後のエピソードで、二人を見る第三者の目が描かれています。でも高木さん、全く意に介してないですよね(笑)。

マンガ: 最近読んだ漫画 - 2017.7

 今回も三冊ご紹介ですが、考えてみると内容的には新刊が一冊しかない……。

恋と嘘(6)特装版 (プレミアムKC 週刊少年マガジン)
ムサヲ
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 今回は、この6巻の紹介ではありません。
 先日、本作のアニメが始まりましたが、ちょっと原作を復習しておこうと思ったんですよ。ところが、どういうわけか1〜3巻が見当たらない。まあ後でちゃんと見つかりましたが、大概、ちょっと特別なところに置いとこうと思ったせいでそういうことになりますよね。

 いやまあ話を戻すと、それで6巻特装版に付いてた関西弁版をまた読み直したわけです。
 …………。
 いや関西(多分大阪辺り?)の人たちだけの話の場がどんなのかよくわからんのですが、この関西弁版、ノリが無茶苦茶ですね(笑)。本当にこんなんだとしてもそれはそれでアレですが、さすがにそうでないとしても、こういう風にしちゃうという意味でのノリがね。
 いくらなんでもこれ制作するに当ってあちらの人を入れてないわけもないし。

 どんな点について話しているのかというとつまり、単にセリフが関西弁になってるってだけじゃないんですよ。意訳してあるんです。
 例えば、「政府通知」には「マンスリーよしもと」とルビが打ってある。「上手く言葉が出てこない」は「オモロいギャグが出てこうへん」に。

「余裕がないなりに…優しいところ…?」


「いつもテンパっとるくせに六甲おろし全部歌えるとこ?」

に(笑)。等など。
 ある意味ステレオタイプな関西人っぽいという訳し方ですが、制作にあたりそういうのを裏切らないサービス精神とかね。
 いや、本当にこんなんだという可能性もあるわけなんですけど(笑)。

やがて君になる(4) (電撃コミックスNEXT)
仲谷 鳰
KADOKAWA (2017-06-26)
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 ある意味で予想通りの展開になって来ています。が、それだけではありませんね。
 例えば、侑は先輩が自分をいつも「振りまわす」と感じるようになっています(p38)。つまり逆に言うと、振り回されているわけです。「名前でなんて呼べない」と思うのは、そうしたいのにできないから。
 また、友達に先輩のことを愚痴るようにもなっています(p68)。その菜月はそういう侑を「いっぱいいっぱい」であると表現しています。

 ただ、やはり侑はそれだけで終わっちゃうタマではなく、この4巻のラストで動き始めています。
 4巻では生徒会で行う劇のことがメインになっていますが、その劇の脚本がどうも、先輩を含むそれぞれの人物の心の内に分け入って来ているかのような見事なもので。その脚本での先輩(っぽい人物)を「変えよう」と提案するわけですね。
 勿論それは、劇中の人物のことであるに過ぎない。しかし、既にそれを演じる多くの人が、まるで自分のことのようだと感じているような人物であるわけです。それを「変える」ことに、本当に何の意味もないのか。
 これは中々見事な点を突いてきましたね。
 さすがは主人公(ですよね(笑)?)。

新米姉妹のふたりごはん (1) (電撃コミックスNEXT)
柊ゆたか
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2015-12-18)
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 川原礫さんが奨めてたので読んでみました。
 というか、以前から気になってはいたんですよ。1巻が出たときから。だから、どうして今まで読まなかった!と悔やんでいるところです。
 一応姉なのにちっちゃ可愛いサチさんってのもいいですし、とってもコワい感じ、に見えるのにその実とってもいい子なあやりさんもいい。あやりさんは特に、料理のことになるとまるで別人になるところとか。あと姉のことでも(笑)。

 毎回登場する料理もまた、一風変ってる独特なところがあってとても興味深いですね。最初なんて形の上では生ハムをパン(バゲット)に挟んでるだけなんですけど、とてもそれだけとは思えない。もしかすると導入の「掴み」として比較的味が想像し易いものを選び、背景やストーリーの方に力点を置いたのかも?

 あと、意外と重要なキャラ(っぽい)のが、サチさんの友人の絵梨さん。どうやら彼女、これまでサチを餌付けしていた(っぽい)のですが、あやりさんの登場で微妙なことになりました。
 ここで「っぽい」を繰り返したのは、実はまだ2巻以降を読んでないから。
 強いて言うならば、これまで読まなかったことにも、それで一気読みできるという利点があったかも(笑)?

マンガ: 最近読んだ漫画 - 2017.6

 今回は三冊ご紹介。

たとえとどかぬ糸だとしても1 (百合姫コミックス)
tMnR
一迅社 (2017-05-18)
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 帯にこうありました。

私が恋をしたのは、
兄のお嫁さんでした。

 ふんふん、よくあるパターンね。
 と、表紙に描かれているの(多分主人公)が女の子であるのにスルーしかけちゃいました(笑)。百合に慣れすぎとかそういう意味ではなく、一瞬関係性を勘違いしてしまって。
 まあともあれ、それで主人公のウタは同居している兄嫁の薫瑠さんに日々悶々としているわけです。薫瑠さんという人がまたふわふわした人で、でもウタのことを色々と考えてくれかつ構ってくれる人で、もう困っちゃいますよね。
 そんな間柄の二人には過去に色々とあったらしいのですが、そのことについては1巻の収録範囲ではまだちょっとぼかされています。

 ところでウタは友人のクロちゃんにそういう状況を打ち明けていて、さてそのクロちゃんがいつ反旗を翻すのかが見所かなと思っているのですが、勘違いかも知れません。


ゆるゆり (15) 特装版 (百合姫コミックス)
なもり
一迅社 (2017-05-31)
売り上げランキング: 80

 まあいつもの通りと言えば言えますが、フルカラー口絵漫画でのおめかしの方向が本当に予想の斜め上。ちなみに左下にはこんな説明が(笑)。

ゆるゆり外伝
『親会社の資金力』完。

 ただ、いつもの通りとはいえちょっと気になることが。
 各エピソードの間には一枚(二ページ)の仕切りと言うか正確にはなんと言うのか知りませんが挟まっています。で、そこにこぼれ話的な一コマが描いてあったりするわけですが……。
 「113☆誰っ!?」の後(p77)にある一コマではあかりに重大な危機が迫っていて、その後あかりが無事だったかちょっと心配です。

 特装版には「綾乃ちゃんのおともだち」という、綾乃の小さい頃のことが描かれた小冊子が付いています。……いい話ですねほんと。

 あと通常版ですが、帯に発売日が書いてある(笑)。裏表紙にも、収録されている話の説明があって、こんなお話をコミックスで読んだことない人は安心して買ってね、みたいなことが書いてあります。でも真面目な話、他の本でも裏表紙とかはともかく帯くらいには発売日を書いてくれてもいいかも?
 まあそんなことをネタにするような出版状況ではありますが、「意外と進んで」いるらしいですね。


この美術部には問題がある!8 (電撃コミックスNEXT)
いみぎむる
KADOKAWA (2017-05-26)
売り上げランキング: 1,235

 まったく、宇佐美さんたらエロいんだからぁ(笑)。
 でも実際、本作で一番そういう方向に突っ走っているのって宇佐美さんですよねなんだかんだ言って。内巻くんは一見アブナい人みたいですが、実のところ物理的な被害は出してないし。怖がらせてはいるけど(笑)。

 しかしこの8巻では、その方面から意外な方向へと人のつながりの環ができているのが見えちゃいました。ただその環が閉じてない辺りが笑えます。何かというと、以前内巻くんが目を奪われた女の子……がランドセルに付けていたストラップ。その作者がわかった上に実は近くにいたということが判明したのです。
 ただ、我々読者にわかってもねぇ……(笑)。
 ともあれ、相変わらずの人たちの相変わらずのどたばたな日常とその中のちょっとしたドラマがなんか心地好い本作でした。でもこの感じ、どうやって説明したらいいのかよくわかんないんですよね。

マンガ: 『マンガ パソコン通信入門』感想

 マンガ図書館Zの作家応援キャンペーンで「永野のりこ先生キャンペーン」ってのがあったので参加。
 で、まず読んでみたのが『マンガ パソコン通信入門』です。どうやら1996年頃の作品だったようですが、出てすぐに読んだかどうかはもう憶えていません。
 原作があるのでどの程度が永野さんの色なのかよくわかりませんが、個人的には後半の展開は実に永野のりこ的だなぁと思いました。

 実際、やはりブルーバックスだけあって、内容はかなりしっかりしている……というか、いたと思います。さすがに時の流れの影響は大きいですけど。
 主な登場人物は、一応彼が主人公だと思うんですけどトオル君と、その彼女のユキさんの二人。ある夜トオル君はユキさんに電話をかけたのですが、いつまで経っても話し中。しびれを切らして家を訪ねてみたら、実はユキさんはパソコン通信をやってた、というのが発端。
 ……いやまあこの辺りで既に時代を感じちゃいますけど(笑)。

 この物語、パソコン通信に関してはユキさんの方がある程度先を行っていて、トオル君は全くの素人なんですね。だから、ユキさんが奨めてトオル君が始める、その悪戦苦闘の過程が「パソコン通信入門」であるわけです。

 ハードからソフトから、パソコン通信なのでサービスの使い方等までかなり詳しくかつわかりやすく描かれていきますが、途中から空気が一変します。
 そこそこ程度慣れて技術的には色々なことができるようになった……辺りの人がよくハマる所でトオル君も失敗してしまい、ユキさんとの仲がちょっとよろしくないことに。まあ、元々彼は、ユキさんに色々教えていた「ノイマン」なる人物にちょっとばかり敵愾心的なものを懐いていたというのもありますし。
 いやそれにしてもあのヒト、「ノイマン」とは大きく出ましたなぁ(笑)。

 しかし、色々あって結局、二人の仲は修復、というよりも雨降って地固まる的に大ハッピーエンドです。よかったね。

 この、最後の辺りの展開、実に永野節って感じがします。
 トオル君、かなり突っ走って無茶苦茶やっているのに、そのクライマックスシーンは、とても静かで暖かいものになっています。ギャグのようでいてほのぼの、というよりもほろりと来るような所がまさに永野のりこさん的、という印象。
 最後の「私も」のところなんてもう、ちょっと感動です。

 ところで、上で「途中から空気が一変」と書きましたが、本作は『パソコン通信入門』です。『パソコン入門』ではなく。つまり、テーマは通信であり、それは相手がいるということでもあり、であるからには、パソコンがつながったら終りではなくその先にいる人とのつながりまで描いてこそ入門であるわけですよね。
 ということは、やはりあの展開も脱線していたわけではなく、ちゃんと必要なことだったと言えるんでしょう。

 あとは、その後のオチがやっぱり永野的(笑)。

 ところで。
 私の永野さんの作品との出会いは、実に不思議でした。
 作品は『みすて♡ないでデイジー』だったんですが、本屋でふと手に取ったんですよ。理由はわかりません。平積みになっていたわけでもなく、棚に収まっていたのにふと目が止まって、なんとなく。確か3巻だったかと。1巻や2巻だったらそのまま戻していたかも(笑)。
 そういえば、なんとなーくかがみ♪あきらっぽいものを感じたりもしましたっけ。

 主人公の歩野(てくの(笑))はどー考えても頭がおかしいヤツで、何故かデイジー呼ばわりされているフツーの(自粛)につきまとうだけつきまとうという物語なんですけど、ラストは実に、無茶苦茶でありつつも歩野の勘違いやデイジー(違(笑))のちょっとした行動でとっても美しく終わるのが印象的です。
 そういえば、すげこまくんなんかもその系譜かな。

 とまあ閑話はこの辺りで休題して。
 上記のように本作『マンガ パソコン通信入門』はしっかりと「パソコン通信入門」しているわけですが、全編ちゃんと物語としても面白く、また長さとの兼ね合いもちゃんとしているというのもあり、普通に読み物としても面白いですね。

マンガ: 『そわそわDrawing』ぱれっと2017.5掲載分感想

 これまで単行本になってから感想を書いている『そわそわDrawing』ですが、実はたまに雑誌も買っています。


 何度か感想を書いている本作。あの年齢でヌードモデルやってる(いや本当の意味でヌードモデルをできているかはおいといて(笑))という意味で非常にエロい作品ですが、でも、別に一般レーティングだからというわけではなくいつもエロマンガとしてという紹介はしていません。

 今回のエピソードは、白陽の芸祭。
 ……を水着で見てまわっているという(笑)。
 でもまあ、ヌードと比べれば露出度の点でそうエロくもないですかね。
 でも、みんなが普通の格好をしている中で水着ってのはそこはかとなくCMNF的なエロさが……。
 でも、やっぱり萌葱はいつもの如く。ミスコン出場に向け、人前で水着でいることに慣れるためにやっているという真面目な理由だし。
 でも、その性格でその姿勢であの格好というギャップがなんかエロいし……。

 でも結局、ミスコンなのでみんなの前で自己アピールという場面で

「白陽美術大学は本当に素敵なところだと…」
「我が校をお褒めいただきありがたいんですがご自分のアピールを…!」

というオチが付いたところでやっぱり、エロってよりほのぼのですよねぇ。

マンガ: 『ARIA The MASTERPIECE 5』感想

 なんか忘れた頃にやってくる感じの発刊ですね。

ARIA 完全版 ARIA The MASTERPIECE 5 (BLADE COMICS)
天野こずえ
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 この巻には、本シリーズでも個人的に特に印象的だったエピソードが収録されています。
 それは「Navigation48 墓地の島[サン・ミケーレ]」です。

 ある意味ではあまり『ARIA』らしくないとも言えるのですが、これは、灯里が本当に危なかった話ですね。
 ただ、その展開の中で、本シリーズで一つの軸になっている灯里とケット・シーとの関わりというのが色濃く表現されています。この「墓地の島」というエピソードでそれがはっきりと固まったと感じられるくらいに。

 このエピソードが印象的であるのには他にも理由があって。
 それは、絵です。
 黒いドレスの女性に手を引かれ、サン・ミケーレの墓地を走るシーンとか。あの構図の取り方は実に印象的です。傾きの向きや人物の位置など。
 また、その「噂の君」のヴェールがめくれる瞬間の顔の描き方とか。その直後のケット・シーの登場とか。

 まあこのエピソードでは迫真的、と言うと何が「真」なのかということになりますけど迫ってくる感じの絵が強烈でしたが、元々本作では印象的な構図の絵が沢山描かれています。
 例えば、この5巻で言うならば「Navigation42 停電」の終盤の見開きは綺麗だったし、「Navigation46 ゴンドラ」の終盤の擦れ違うシーンはちょっと感動的だったし。

 あの作品世界の雰囲気は、物語の作りや舞台だけでなく、その描き方にも依っているのは間違いないですね。

 ところでこれは全くの余談ですが。
 非常に今更ですけど、ポストアポカリプスという言葉を最近某作絡みで知りました。そんなタイプのアニメ作品『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』の世界の雰囲気がとても好きだったのですが、その「好き」な感じがどこか馴染みのあるものだったようにも感じていました。
 今回唐突に思ったのですが、その時に感じたものの正体って、この『ARIA』の世界の記憶だったのかも知れません。
 勿論、『ARIA』はポストアポカリプスものではありませんが、過去に存在した街の様子を別天地に再現しているわけであるし、そんな中、その街は元はヨーロッパにあるものだったのに日本的なものが沢山混じっているし。
 なんか、色々似ているなぁと、ふと思いました。

マンガ: 『からかい上手の高木さん 5』について

 5菅の冒頭と、本編の最後の部分についてだけ感想。

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 いやこの5巻は、最初と最後に爆弾が仕掛けてありましたね。

 最初の爆弾は、巻頭、目次の前にある「想い出」。高木さんが読者をからかってくるという(笑)。
 あの頃から10年以上経って子供もいる高木さん。昔の写真を見てしんみり……でも、最後のカメラ目線は何ですか?

 で、本編最後の「クリティカル」。
 これ驚きました。あの高木さんが、初めて西片君にしてやられたんじゃないですか? そう思って読んでみると、「しょうがないなぁ。」の次の一言、あれはちょっと冷静さを欠いている感じがします。本音が出すぎてしまっているというか。
 いやはや、クリティカルこわいですねぇ。
 まんじゅうこわい的な意味で(笑)。
プロフィール

水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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