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ラノベ: 『なれる!SE15 疾風怒濤?社内競合』感想おまけ

 この間書いた感想で書き忘れたこととか後で思ったこととかをつらつらと。

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○ YAMAHAとのコラボ
 ちょっと前にこのシリーズの公式サイトでYAMAHAとのコラボ企画作品を読みましたが、この15巻ってなんかそこで立華が言っていたことが匂うような(笑)。

○ スルガの上場
 実は結局ポシャるんではないかなーとか思っちゃうんですけど。だって実現したら今みたいな会社ではなくなってしまい、ということはこのシリーズの舞台としても……。
 でも、三年後とかならもう物語完結してるかな?

○ 梢さん
 この15巻での梢さんの立ち位置、なんかいいなと思いました。いや本人は大変かも知れませんが、役どころとしてはいい感じですよね。試験官の一人、みたいな。
 ただ、工兵があそこまでの主人公体質を持っているとは思いませんでした(笑)。

○ 修了
 勿論、感想で書いた「修了試験」ってのは比喩であり、物語の世界よりちょっと上の(もしくは下の?)レイヤーでの話ですが。つまりシリーズの構成の話。で、貝塚さんが人を「売る」立場なら工兵は「買う」立場になるんでしょうか???
 この「修了試験」は多分、敗けても失格というわけではないでしょうね。いやまあ読む人の判断になるわけですけど。
 ところで、色んなことをやって遂に最後の課目を、という印象だったのですが、考えてみると工兵って、プログラミングはやってないですね。まあ全くやってないということはないでしょうけど、エピソードのメインテーマになるほどには。
 やっぱりあれですかね。スルガってあまり表舞台に立つタイプの会社じゃないし、ということになるとプログラム組むにしてもインフラに近い、つまりは目立たないところになるし、となるとあまり物語的に派手さがないからとか?

○ 巻末特別付録
 あとがきの後に「立華の優しいIT説教部屋」というのがあるのですが、何か今回はあまり本編と直接的な関係がなさそうな気がします。テーマはSSL。規格や仕様としてのSSLはもうあまり使われなくなりつつありますが、それでも後継のものも含めてSSLみたいに呼ばれますよね。
 もしかしてもしかすると、次巻の内容に何か関係でも?

ラノベ: 『なれる!SE15 疾風怒濤?社内競合』感想

 工兵の妹が吸血鬼だった件(笑)。

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 いやなんかエナジードレインとかできるらしいので。

 とかいう話はおいといて、今回のエピソードに対する印象を一言で表現すると、修了試験という感じでしょうか。
 これまで工兵は新入社員のクセに、万能人間に?いやいやもう超人?というか神かよ!という(笑)風に色んなスキルを、つまみ食い的なところはあるにせよ身に付けてきました。
 この修了試験は最後の科目というか課目の履修を兼ねていて、で、今回は遂に、経営者の視点という奴ですか。
 まあその辺りについてはまた後で。

 まず出だしですが、本編に入る前に目次を見ると、最後の章が「インターミッション」になっています。あの11巻ですら「クロージング」だったのに(笑)! つまりこの15巻は話が完結しておらず、次巻以降に続いているわけです。
 しかも最初の「レイヤー1」に入る前の導入で工兵は、例の採用担当から声をかけられ、総務のメンバーにならないかと誘われています。勿論、兼務みたいないい加減な話ではなく。どうやらスルガが上場する話があって、なら体制もきちんとせねばということになっての話で、驚くことに「役員」なんて単語まで出てきます。
 このこともまたこの巻では結論出ませんが、工兵の思考や行動にだいぶ影響を与えることになります。

 さて今回のお仕事ですが、サブタイトルにもあるように、社内競合しています。工兵が例によって例のごとくうやむやの内にアサインされた仕事が、実は立華達に来ている話と同じ顧客のものだったという流れ。
 立華は藤崎さんと組んでおり、工兵はあろうことか、例のアルマダの次郎丸と組むことに(笑)。
 工兵にとって、これまでずっと一緒に仕事をしてきた立華が藤崎と組んで最強の敵となり、8巻で工兵が(キャラとして)一人前になったと感じさせた「ライバルの次郎丸」と組んで挑戦する。そういう構図になっています。だから今回次郎丸はパートナーかな。そして競合なので当然ながら、立華達の行動は殆んど見えません。
 というか工兵側はオールスターキャストですね雰囲気的に。それだけ立華と藤崎さんは強大であるわけです。

 実際に工兵達が動き始めてからのスピード感は物凄いです。まあ次郎丸のキャラのせいというのもありますが、次から次へと色んな展開が待っています。
 それにしても、立華達が工兵達の案を潰した手腕はえぐい。いやこう言いましたが悪どい手段を使ったというわけではないんですよね。彼等の間で公開されることになっているQ&Aから推測した提案内容の中から顧客がなんとなく嫌がりそうな点を見つけて、こういうのいいですかぁ〜?と聞いて、あそれなんかイヤかもという回答を引き出しちゃう。
 まあ他にも色々展開するんですが、立華さん。そんなカリカリにチューニングして、ファームに致命的なバグがあってアップデートしたらいきなり破綻、なんてないですか? ってまあないですよね立華さんなら。

 ちょっと順番は前後しますが、そんな猛スピードのある意味爽快な展開が、あるところでいきなりストップして急転回します。この辺りの物語作りは大したものですね。
 そこで、工兵と立華の対話があるわけです。p160辺りから。
 そして、このシリーズのテーマの本質に迫る話題が出てきます。
 そもそも、エンジニアとは?

 これまでこのシリーズの感想をずっと書いてきて、工兵がどんどん成長し、今回遂に経営者の視点にまで手を伸ばそうと言う展開を見ているわけですが、そんな中で実はちょっと懸念していたことがありました。
 もしや工兵は、このまま「昇進」してしまうのだろうか?

 この同じ作者さんの別シリーズでも実はエンジニアが活躍している部分があって、彼(彼等)は確かにエンジニアでありつつ「渡り合って」います。
 それと通ずるものがあるかも知れませんが、個人的に、マネージャとか経営者とかそういうのが「上」と位置づけられる価値観、いやさ世界観は、このシリーズには馴染まないと思っています。そういう能力も一つのスキルなのではないか。
 でもまあ、この巻での工兵の有り様を見るに、それは杞憂と言っていいんじゃないかと感じました。特に薬院さんに「エンジニアというより経営の人の考え方」と言われ動揺する様(p47辺り)とか、実は全く逆の意味だと思いますが、梅林に「ちょっと変ったか」と言われる様子(p152辺り)とか。
 工兵は多分、シリーズのタイトルが示す道を踏み外すことはないのではないでしょうか。

 ということが何となくわかったところで、多分工兵は本当の意味でそっちの方へ踏み出すことになるのでしょう。
 15巻最終章となる「インターミッション」では、トラウマ級の人物と再会することになります。
 あの戦慄の7巻ではその人が過去に残していった言葉が印象的です。
 彼女は藤崎さんに、こう言ったのだとか。

 どうすれば人を売る立場になれるんでしょうね――って。

 その貝塚さんが工兵の前に現れるということは、多分続く16巻で工兵はきっと、彼女の力を借りることになるのでしょう。

ラノベ: 意外な所で見かけた川原礫氏の名前

 ラノベの話ではないんですが、ラノベ作家さんの話なのでということで。
 でも実を言うと、これまでSAOの感想とか結構書いている割に川原さん自身のことってあまり知らないんですよね。だから、古くからのファンの人なら、或いは作品だけでなく作者さんのことまで深く読み込んでいる人なら周知のことかも知れませんけど。

 その意外な所というのは、ジャストシステムから届いた一太郎のバージョンアップ案内の小冊子、その名も『Version UP!』(一太郎2017 バージョンアップのご案内 2017年1月発行版)です。その中の特別企画の中に作家インタビューというのがあって、そこで川原さんがターゲットになっていたということ。
 まあ一太郎持っているからこういうのが届くわけですが、申し訳ないんですけど殆んど使ってなくて、届くこういう案内もいつもはぱらぱらっとめくってみるくらいだったりします。ただ、今回の一太郎2017は、小説向けの機能に色々拘りがあるらしく、ちょっと興味があったもので。
 多分、そういうこともあって作家さんのインタビューということに……なったのかな? これまでどうだったのかあまりわからなくて……(笑)。

 というかそもそも今回の一太郎について目にしたのは、何やら同人作家が喜びそうな機能がどうのこうのという話からでした。
 で、この冊子にも、「小説投稿サイトへの投稿・同人誌作成まで幅広くサポート」「pixiv特殊タグ」「同人誌印刷に多いA5・2段組や、公募ノベル用のスタイル」などと言ったキーワードが出てきています。

 ちょっと前置きが長くなりましたが、その冊子の12〜13ページに上記の企画があり、12ページの大半を占めるのが川原さんへのインタビューです。
 中々興味深いです。プロットを作らないでいきなり白紙から一太郎で書き始めるのだとか。あと、かなり長時間執筆を続けるためにATOKリフレッシュナビとやらから注意されたりするとか(笑)。正方形のディスプレイを使ってるなんてのもマニアックですね。まあでもこの人の場合、ディスプレイはいくつもつないでるかも?
 色々と誉めていることもあります。

例えばWordが文書・ドキュメントを作るソフトとすれば、一太郎は「文章を書く」という機能をものすごく大事にしてくれているなという印象。

とか。

 ただ面白いのが、誉めているのはそういう話が出てくる最後の個所くらいで、序盤は上記のような執筆スタイルについて、中盤は使わない機能や要望などが書かれています。1ボタンでの3か所に保存できたらいいのにとか。文書を失うことがないように、パソコン本体、メモリーカード、クラウドストレージに保存しているらしいので。
 あとはスクロールスピードとか。

 まあだから何なんだという感じで、別に一太郎のステマをやっているわけでもないんですが(笑)、ちょっとあれっと思ったもので。
 それに、そう言ったところでこれはバージョンアップのご案内であり、ということは普通なら一太郎持っている人しか読めないんですけど。

ラノベ: 『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 12』感想 - カオルリについて

 出てからだいぶ時間が経ったうえに感想が一部についてだけなんですけど。
 なんか最近、こういうエントリ増えちゃったなぁ。

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 ヒメのことについては、この巻で何か大きな動きがあるかと思いましたがそれは次巻(以降?)に持ち越しのようですね。
 いや大きな動きは確かにあったんですが、それは前の巻からの延長線上、言い換えれば起承転結の「承」という感じで、ヒメが何かに覚醒する(笑)というところまでは至っていないようです。まあ、劇の後の辺りで、何かを見定めたようなそんな様子はありましたけど。
 ただ、最後の最後で巨大な爆弾を落としてくれました。それはでもいつものヒメの慧眼、という感じ。

 そんな中、ヒメとは逆に量的にはそうでもありませんが質的に大きなイベントだったのが、ほんの十数ページしかない#12「カオルリ」で起きた出来事です。

 一人称が「僕」になったり「私」になったり、鋭太のハーレムに入れてくれなどと言ってみたり。
 カオルは、本当はどんな人物なのか。それについてこれまでは決定論的に「どっちなんだ?」という感じだったんですけど、まるで古典物理学から量子力学の世界に移行したかのような、質の違うわからなさになってきたような。重ね合わせとか不確定性とか観測とか、そんな用語がふさわしい世界に突入してしまった印象です。
 章タイトルが「カオルリ」なのも、まるでそれを意識しているかのような(笑)?

 ところで、パチレモンwebのビジネスは順調に展開しているようですね。何やらwebノベル大賞とかの企画も発動しているようで(笑)。

ラノベ: 『冴えない彼女の育てかた 11』感想

 もういいから好きにしてろやつーか爆発しろ!

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 というわけで感想は一行で終わってしまったので、後はいつものように加藤について書くことにしましょう(笑)。

 この巻の表現を少し借りて加藤を表現すると、超絶ムズいチョロインって感じになるかな。
 今回、倫也は巡璃ルートのシナリオに手を付けたんですけどスランプに陥って、相談した相手がなんとあの紅坂朱音。
 しかしあの人、こと創作のことになると人が変わりますよね。人が変わるとわざわざあの変人に対して言うということはつまり、存外真っ当なアドバイスをくれているということです。倫也としては随分助かったのではないでしょうか。
 でも、それで辿り着いた対処法として巡璃のモデルである加藤に丸投げ……という程ではないにしても、共同作業を依頼するという辺り、実は倫也も十分紅坂と渡り合えるくらい変人かも(笑)?

 それで冒頭に感想を書いたような状況になるわけですが、倫也が書いたシナリオの中の倫也と加藤の様な二人が、これじゃヒロインが主人公好きになるわけないじゃんという突っ込みを受けることに。

『ただ、ほんのちょっとだけ、足りなかったんだよ。
 下げて、下げて、下げた後の、たまに上げてくれる、一言が……』

 シナリオに的確な突っ込みを入れるのはいいんですが、それ何を言っているのか気付いてるんですかね(笑)。

 ところで、このところサブヒロイン(ですよね?)に一冊くらいかける流れがあったわけですが、さすがメインヒロイン加藤恵。なななんと、とんでもない「引き」で続くことになってますな。つまり二巻かそれ以上かけるわけですか。
 ……おかしいですね。加藤は『冴えない彼女の育てかた(仮)』に“転”は要らないと言ってたのに。

ラノベ: 『クローバーズ・リグレット』感想

 これは、プロの犯行による二次創作ですね(笑)。


 まあ、普通はスピンオフとか言ってるわけですけど。
 作品タイトル長いので省略しましたが、勿論オリジナルは『ソードアート・オンライン』。こういう「オルタナティブ」シリーズは既に『ガンゲイル・オンライン』が出ていますが、あちらがどちらかというとキリトの物語の系譜っぽい感じがするのと対照的に、こちらはアスナの物語の系譜っぽい感じがします。

 それは別に難しい話をしたいのではなく、物凄く肌感覚みたいなものなので、もう個人の感想ですとしか。
 こちらの『クローバーズ・リグレット』には確かにスリーピング・ナイツや≪絶剣≫、メディキュボイドなどのキーワードが登場しているのですが、それで単純につながると言っているわけでもありません。が、やはりそれらが登場した≪マザーズ・ロザリオ≫編は、それとアスナという人物が極めて強く結び付いているので、やはり一部がつながっていると全体的にそれに染まってくる感じがしますね。特に雰囲気とか。
 それと関係あるかどうかわかりませんが、主人公の(ゲーム中では)ナユタは≪戦巫女≫なのでやはり赤と白だし、スピードに特化していたりするし、ここまでくると単なる偶然でしょうけど母音を追ってみるとアスナとナユタは一緒だし。

 というわけでこの『クローバーズ・リグレット』の話ですが、舞台は、≪アスカ・エンパイア≫という和風のゲームで、なんとあのユウキが最初にプレイしていたVRMMOなのだとか。ちなみに、この物語の時点で既に彼女は亡くなっています。
 今、この≪アスカ・エンパイア≫では「百八の怪異」というイベントが展開中です。これは、一般のユーザーにより≪ザ・シード≫を使って作られたものを含む、というかそれが百個なので大部分がそれに該当するのですが、計百八の、まあ怪談みたいなクエストを順次配信するというもの。

 ゲーム中で探偵業を営むクレーヴェルという人物が登場するのですが、ナユタと彼女の友人(社会人ですが)のコヨミは、ヤナギなる老人による彼への依頼に巻き込まれ、クエストの一つのクリアを目指すことになります。ところがそのクエストは、幽霊が出るとか何とかで配信停止になってしまいます。
 さて、依頼はどうするか?

 いつもの感想の書き方だと一応その辺りの展開も概略を書くのですが、本作でそれやろうとすると無茶苦茶長くなりそうなので省略して、本当に感想だけ書くことにします。

 主人公のナユタは、そしてクレーヴェルもそうなのですが、親しい人物をSAOで亡くしています。本作は、そのようにSAOが残した傷跡がテーマになっているように思います。
 クレーヴェルはまだ比較的わかりやすい。彼を救えなかった後悔、そのような犯罪を起こした茅場への怒り。
 しかし、ナユタは全く異る道を選んでいます。

 本作では、オリジナルである『ソードアート・オンライン』シリーズ、特に≪マザーズ・ロザリオ≫編でメディキュボイドとして提示されていた、VR技術のゲーム以外での活用法について更に踏み込んでいます。
 それは、例えばメディキュボイドがそうであったような平和的な道に限らず、犯罪のようなことまで想定しています。そして、このシリーズ全体の出発点にあるフルダイブ型のVRという技術にそれは必ずしも依存しておらず、つまりは、現実のVR技術とその比較的実現性の高い延長線上にあるものにも当てはまると言えます。

 そしてもう一つ。
 これは終章の更に最後の方になってやっと描かれるのですが、≪ザ・シード≫が一般の人にも扱えるようになったことで、本来の想定とは違う使用法が出てきます。……いや、そうでしょうか。これは茅場の意図が作中でもあまり描かれていないこともあり何とも言えず、彼は想定外の使用法の登場を想定していたのかも知れません。
 ともあれ、比喩的にはナユタは、VRMMOの世界に引き籠もっていたわけです。しかしそれは結果的には、傷付いた心の治療にもなっていた。
 これもフルダイブを使ったメディキュボイドと同じように、きちんと研究されれば医療や福祉に役立つ道があるのかも知れないという可能性を示唆しているように思います。まあ、ナユタの場合は運良くうまく行ったのだとも言えるわけですけど。
 そして、こちらもやはり、必ずしもフルダイブ型のVRに依存しているとも言えない。

 このような視点から見てみると、今、我々が住んでいる現実の世界でもVRの技術が商品化に結び付いたりしていますが、本作はその向かう道を見据えた、近未来を舞台にしていつつも現代よりもほんの一歩先を探る物語なのかも知れません。
 勿論、上記のようにマイナスの面も含めてです。

ラノベ: 『冴えない彼女の育てかた 11』感想の前に

 もしくは読む前の感想。

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 この表紙と口絵と173ページの加藤のためにもう一冊買おうかどうか迷っているところです(笑)。

 ちなみにカバーのそでの部分には加藤について、

本来のアドバンテージである、特性がないというキャラ特性を手放しつつあります。って、まさかこれって何かのフラグじゃ……

などと書かれています。気になる……。

ラノベ: 松智洋氏原案『メルヘン・メドヘン』とな?

 え、……知らなかった。

集英社スーパーダッシュ文庫『迷い猫オーバーラン!』『パパのいうことを聞きなさい!』を始めとして、数々の大ヒット作品を手がけていた松智洋先生が今年の5月、肝臓癌により43歳で永眠されたことは記憶に新しい。

その松智洋先生が原案を手がけていた新シリーズが先日、ダッシュエックス文庫・2周年記念プロジェクトにて発表となった。タイトルは『メルヘン・メドヘン』、イラストレーターは『変態王子と笑わない猫』などでおなじみのカントク先生である。

 ふむ。カントクさんイラストだと!?

───『メルヘン・メドヘン』も「松っぽい」と感じるところはありますか?

ストーリーワークス:松智洋の作品で中心を貫くのって、『迷い猫オーバーラン!』『パパ聞き』では『家族』『友達』などが根底にありましたが、その集大成として今回は、「物語」そのものをテーマとしていて、物語が「人と人の絆」「繋がり」を作るということを描いていきます。

 こういう辺りはもう、いかにもって感じがします。
 うーむ、読めるのはいつになるのかな。

 ところでどうでもいい話ですが、主人公の鍵村葉月の変身後って、足の辺りを見ると何だか今期やってる某アニメを思い出しちゃう。あの作品妙に気になってるし、変身後の姿という共通点もあるし。

ラノベ: 『ガーリー・エアフォース VII』感想

 ついに、「世界が閉じ」ましたね。

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 つまり、まだ描かれていないことは沢山あるし、今後の世界の行方を決めることになるであろう慧の判断と決断の詳細もわかりませんが、全体の構造も判明し、ザイが一体何者でどのように誕生していて、グリペンらアニマがどういう存在なのかについても明かされました。

 それにしても、面食らいます。
 まず冒頭、物語が始まるところ(及び各区切り)に場所や日付が書いてあるのですが、それが一体何年のことなのかは書いてない。登場人物も、蛍橋三尉って一体誰だ?とか。
 しかし話が進むにつれ、それがいつ頃なのか、世界はどういう状況なのか、そういったところは見えてきます。何より、グリペンが登場しますし。ただ、多くのことが前の巻まで展開してきた物語と違っています。
 特に痛ましいのが、イーグルです。蛍橋の怒りも尤もなのですが、私のような読者はこれまで描かれてきたイーグルを知っているのでショックも大きいですね。まあ、最後に意趣返しとも感じられる展開があるのですが。

 そして、人類とザイとの戦いももう決戦が近いという辺りになって、全てが一挙に物凄い勢いで明かされます。これは作中で謎が解けるという意味ではなく、まあそれもあるんですけど、読者に対して「彼等」が何者であるかが知らされるのです。
 この辺りの、まるで世界が一変するかのような描写の仕方は見事です。

 ところで、ザイがどのような経緯で生まれたかとか、アニマがどんなものかという辺りについては、ITに親和性の強い読者が好物とするものではないでしょうか。というかこれが好みでないようであればここまで読んでないのではないかとも思いますが(笑)。
 つまり、<実体>とか<影>とか<本質>とか<叡子>とか、そういう人が好みそうなキーワードです。最後のは多分作中で生まれた用語だと思うんですけど。
 あと、アニマの研究について日本が先んじている理由なんかも面白い。単なるご都合主義ではないんですね。擬人化大好きな人が多い国ですから。

 解けた謎と言えば、グリペンに色々と妙な手管を伝えた技本の人というのが誰なのかもわかりましたし(笑)。

 それにしても、本作の中で人類が辿り着いた領域ってとてつもないですね。なんですかあの「燃やす物」って。まるでダイヤモンドを燃やして暖を取るみたいな世界の終末感は酷い。そんなことができるのに、先はないんですね。
 そんな袋小路を避けるために慧は、一体どんな決断をしたのか?
 最後に一言だけ示されたその意思は、一体どのようなものなのか?
 あのように宣言した慧はどのように「世界を救う」のか?

ラノベ: 『天使の3P! ×8』感想

 登場人物に対し、特定の基準で妙に扱いの格差がある気がするんですよね〜(笑)。

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 7巻に続いて短編集(のような感じ)ですが、あとがきによると、そういう構成の仕方(あとがきではフォーマットと表現しています)に切り替えることにしたようです。
 でもまあこの8巻は、何となくですが次のステップにつなげるための「ため」というような感じもします。なんせ、ラストで響が何やららしくもない行動に出ていますし、そのちょっと前には自分の将来についてとか考えていますし。いやそれがあったから行動を始めたんでしょうけど。
 そういう意味では、嵐の前の静けさじゃないですが、大きな変化の前の一服、非日常の前の日常、という位置づけなのかも知れません。違うかも知れませんけど。

 あと、この巻の特徴としては、桜花の出番が比較的多いということが挙げられると思います。単に登場するというだけでなく、エピソードの中心にいるという意味で。
 例えば、最初のエピソードであるPASSAGE 1の着物で初詣で〜祭事の配信では、結局は桜花の「残念」なところが発端でありなおかつ本人も被害に遭っている(笑)し。PASSAGE 2のバレンタインデー絡みでは響とデート!しちゃうし。

 ちなみに、冒頭に書いた「扱いの格差」ってのが一番出ているのはこのPASSAGE 2だと思います。
 そもそもメインヒロイン級の5〜6人と比べていくつか年上の桜花がとっても残念美人だったりというのもありますし、それより更に年上である「女性用下着の専門店」の店員さんと来たらもう。
 要するに、特定の基準ってのは年齢のことなんですけど(笑)。

 さて、本作の感想を書くときにはもう定番になってしまっているテーマですが、今回もくるみが妙に年齢にそぐわないことを言っていました。というかこれもだいぶ前から言ってるような気がしますが、男前っぽい?

 終盤、将来のことについて考え始めた響に、厳しいことを言いつつフォローもしているという配慮っぷり。リヤン・ド・ファミユの、いやもしかするとDragon≒Nutsのことも含めてなのかも知れませんが、バンド活動の役に立てているのかと言う響にくるみは「がんばってるんじゃない?」と言った後に、こう続けています。

「でも、結果が出ていないならがんばっていないのと同じかもね」

 しかし、続けてこうも言っています。

「……ごめんね。悩めるお兄ちゃんは、励ますだけじゃ納得してくれないと思って」

 いやあなた何歳ですかと訊きたくなる台詞です(笑)。しかも、いつもこうだというわけではないですからね。多分、今回のネタは悩んで然るべき、かつまだ若い響には重大なテーマであることへの配慮もあるのでしょう。なんせ、更にこんなことも言っていますから。

「難しいことを考えてるんだから、悩むのも仕方ないわよ。普通の高校生は、そんなことで悩まないでしょ」

 くどいようですが、あなたおいくつですか(笑)?

 で、何か珍妙な話を始めて一体どこに着地するのか、それとももう話は終わってるのかと思いきや、ピアノの先生に「音楽家の手をしてる」と誉められた話が出てきて、

「……だから、お兄ちゃんも音楽家の手よ。私の家族なんだから」

と締めくくるのです。
 なんとなく、前言撤回した方がいい気がしてきました。これはどちらかというともう、母親の役割でありやり方ですよね。
 一体どんだけスーパーガールなんだか。

 さて、前述しましたが今回自ら考え自ら行動を始めた響。彼はラストで、一体何を考え何を始めたのでしょう。
 一応大きなヒントはあるのですが、アニメとともに次巻を楽しみに待つことにしましょう。
プロフィール

水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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